不安がヒタヒタと足を忍ばせ、心の隙間に忍び寄ってくる。

私はただベッドに突っ伏して、孤独な中、独りで決断をしなくてはならない状況に追い込まれていた。


ベッドの中で、ウトウトしかけた頃、玄関のチャイムが鳴り、パタパタとママが廊下を走る音がする。


それからママはすぐ2階に上がって来ると、私の部屋の戸をノックした。

「ハルナ!かず君、来たわよ!!」

「……具合が悪いから出れないって言って!」

私は体を布団の中で体を丸めながら「会いたくない」と呟いた。