グレイスはバイクに跨ると、エンジンを掛け、ヘルメットを被りながら叫ぶ。

「マッカーシーは本当に卑劣な奴よ!気をつけてね!!

じゃ、生きていたら会いましょう!」


呆気に取られたとは正にこのことだ。


「生きて還るさ」


僕はリンカーン記念館の白亜の神殿に向かって、一歩一歩力強く歩き出す。