厳しい口調で彼は答えた。


私は、きっと聞いちゃいけないことを藤枝君に聞いてしまったんだ。


その証拠に、あれから彼は一切口を開かなくなってしまった。


藤枝君の顔からはさっきまでの笑顔がウソみたいに消え、険しい表情になってずんずんと私の前を歩いて行く。


彼が燃え盛る夕陽に融けて、今にも消えてしまいそうで不安になる……。