「奴らに一泡吹かせてくれ!」

ジェイムズは、茶目っ気たっぷりにウィンクして親指を立てる。

「この車、ポンコツだからもし止ったらこの部分を蹴り上げてみて下さい」

彼は車を蹴り上げて笑った。


……出来ることなら止らない車を貸して欲しかったけど。


彼に礼を言うと、医療器具を手に、運を天に任せる気持ちで車に飛び乗る。