「その話はまた後で。貰った電話でごめん。直ぐに医療器具を調達したいんだけど」

「医療器具、ですか?」

「うん。出来れば人目につかない小さな診療所とかで手配して貰いたいんだ。

今、ポトマック川沿いを北上していて、モール付近まで来てるはずなんだけど……」

ハインツは目の前のパソコンで急いで検索し、数十秒で答えを弾き出す。

そして、その診療所の医者はハインツと大学時代からの親友とのことで必要な器具は全て揃えておいてくれるよう手配してくれるとのことだった。

僕はハインツに礼を言うと、連邦労働法に詳しい弁護士とのコンタクトを指示し電話を切った。