駐車場の近くまで来ると、僕達が乗ってきた車が見えた。

「よし!行くぞ!」

キンケイドが走り出す。

「待って!ダメだ!」

僕はキンケイドの行く手を阻む。

「何か、変だ。ここまで来て追っ手らしい追っ手に出会わないのもおかしいと思わないか?車に何か仕掛けをしているかもしれない」

「だとしても、じゃ、徒歩で逃げろってぇのか?」

キンケイドはイラついた様子で僕に食って掛かる。