「あの人はフランス人で、この河川敷をスナフキンと散歩をしていたら友達になったんだ。
とても気さくないい人で」


フランス人?

夕闇の向こう側に遠ざかっていくさっきの紳士を見ながら、ふとあることを思いつく。


「そうなんだ。あ、じゃ、もしかして今、藤枝君が喋っていたのは、フランス語?」

「え?ああ。そうだよ」

「と、言うことは、藤枝君はフランスの人なの?」