僕はキンケイドに彼をラボから出す単純なシナリオを話した。

「そんなんで、ヤツはラボから出られるのか?」

「出すさ」

「トールはヤツをそこから出してどうするんだ」

キンケイドは僕の言葉を引き出そうと躍起になっていった。

たかがタブロイド紙の記者になぜこんなに入れ込むんだと彼は興味を持ち始めたようだった。