トオル君に手を引かれて、石畳の階段を昇る。

「トオル君、ローシって何?」

「このお寺の一番エライお坊さんだよ。面白くて変なヒトでね。あ、そうだ!気をつけてね。ハルナ」

「気を付けるって何を?」

「まぁ、会えば直ぐに分かると思うけど……」

長い石段を昇り終えると、更に私達は奥へと進んだ。