「いいなぁ。鎌倉高校の人達は皆こんな美しい景色を毎日見ながら高校に行けるんだ。

私も、ここに転校しようかな」

「それには、ここも良くないと入れないよ」

トオル君は頭を指差していたずらっぽく笑う。

「イジワル!」

上目遣いで怒る私に、彼は「ごめん」と私の肩を抱く。