雲が赤く染まり、夕日に照らされる多摩川の土手を藤枝君と歩く。

水面に反射した光が、藤枝君の金髪をキラキラと黄金色に輝かせている。

藤枝君はどこの国の人なんだろう。

彼の横顔をちらっと見ながら、思わず呟いてしまう。


「キレイ……」


言ってしまってから、はっとする。



「でしょう?この辺はこの時間が一番神秘的でキレイなんだ」


藤枝君は無邪気に笑う。