「ハルナ、今日は鎌倉でも行こう」

「え!?学校は?」

「……勿論、サボりのお誘いです」

「トオル君、昨日から不良っぽい」

「今日だけは特別」

トオル君はそっと手を伸ばして私の頬を優しく撫でた。

「昨日からずっと特別続きだよ?」

「特別の時間をハルナと過ごしたい。イヤ?」

トオル君がこんなに甘えたさんだなんて知らなかった……。

そんなトオル君を知っているのは自分だけだと思うと、嬉しいような、くすぐったいような気持ちになる。