「もう遅いですから、彼女を休ませます」

トオル君は、私を部屋へと連れて行ってくれる。

扉を開けて、灯りを点けると真っ白なレースのカーテンに囲まれたベッドがまず目に飛び込んできた。

「可愛い……」

私はベッドの四方を囲む美しいさらさらとした手触りの真っ白なカーテンに、ほぉっと溜息をついた。


「映画とかで見たりしたことはあったけど、本物を見るのは初めて……」

「天蓋(てんがい)付きのベッドなんだけど、気に入ってもらえてよかった。

着替えはあのワードローブの中に一通り入っているから。じゃ、また後で」