ズキズキ痛む頭に手を当てながら、彼に尋ねる。


「ここはどこ?私、どうしてベッドの上にいるの?」


藤枝君はすまなさそうな顔をしながら、ぺこりと頭を下げる。


「ここは病院です。

僕が飼っている犬のスナフキンが君に飛び掛って、それで、君はよろけて、頭から倒れてしまったんです。

すみません」


すると、突然、開け放たれた部屋の窓の外からぬぅっと大きな白い陰が出て来てビックリする。