僕は君の顔を自分自身の目で見てみたい衝動に駆られて、まだ外してはダメだと言われていたサングラスを外した。

君は光に向かって手をかざしながら、軽やかに歩いていたね。

僕は、君が光の中に溶けてしまうんじゃないかって錯覚に捕らわれ、慌てて君の手を掴んでしまった。

君はひどく驚いた様子で振り返る。

そして、真っ赤な顔をして僕から手を離すと「……もう行かなくちゃ」と、小さな声で呟いた。