最後に僕は、天使が羽を伸ばしたような小さな花に目を留め、「これは何?」と君に尋ねた。

「それはサギソウ。だんだん、数が少なくなって絶滅の危機に瀕している花らしいの。私、この花が好きなんです」

君はその花にそっと触れ、いつまでも愛しむように愛でていたね。