君はとてもキレイなその栗色の髪を腰の近くまで伸ばしていたね。

「良かったら、車椅子押しますから、お散歩に行きませんか?お花がキレイですよ」

君は警戒心のない、人懐っこい笑顔で僕の瞳を覗き込むと、車椅子を押して病院の庭を歩いてくれたっけ。

「アスター、ヒャクニチソウ、トレニア、それから、これがオオキンケイギクで……」