何より、両親の態度に違和感を覚えた。

そうだ。

以前、日本に戻ろうとした時に似ている。

彼らは今度は一体何を思って日本に帰ろうと言うのだろう……。

それも知りたい。


「……分かった。行くよ」

それにあの時、僕はゆらゆらと漂う夢現の中で、まだ見ぬ君の声だけを頼りに日本に行くことを決めたのかもしれない。