僕が目を覚ますと女の子の姿は消えていた。

あの子は誰だったんだろう。

ひどく懐かしい感じがした。


「徹!大丈夫か?」

「父さん……。母さん……」

両親は、僕のことをとても心配そうに見ていた。

「僕は……」

「階段から落ちて骨折したんだよ」

ああ。

やはりそうか。

だから貧血を起こしたんだ。

じゃぁ、ここは父の通っている病院なのか。

ほっとすると同時に僕は目に異常を覚えた。