「その銃はお前でも扱えるタイプのもんだ。それを持って逃げろ」

「あなたは?」

「ここで助けを待つ。助けを連れてきてくれるか、トール」

僕は、黙って頷く。

「あの先にお前1人がやっと通れる位のダクトがある。そこから逃げるんだ。そのダクトはそのまま裏の雑木林に続いている。いいな、絶対捕まるな」

僕は、唇をきゅっと噛むと、「分かったよ」と答える。