さっきまで、ひどく降っていた雨も小雨に変わっていた。
静かに夜が更けて行く……。

39.7度。

思ったより熱が高い。

私は、彼のベッドの横で顔を伏せる。

「ごめんね」

彼の手が伸びて、私の頭を優しく撫でた。

「トオル君……」

私が顔を上げると、トオル君は優しく微笑んだ。