「君は覚えていないかもしれないけど、僕達は2年位前に出会ったんだ」

「え!?」

私は驚いて、顔を上げた。

そう、彼は以前もそんなことを言っていた。

「ひとめぼれだったんだ」

いつ?

いつのことをトオル君は言ってるんだろう。

出会ったって、どこで?

トオル君の金色の髪から、雨の雫が滴り落ちて来る。

私は、トオル君の頬にそっと手を当て異変に気付く。