「トオル?!こいつが藤枝トオルか?
まさか、外人とは……」

「僕は日本人です。あなたこそ誰ですか?」

二人はお互いを訝しげに見合った。

かずにぃは私の方を一瞬ちらっと見た後、言葉を慎重に選んでいるようだった。

「オレは、片岡和人。こいつの……」

かずにぃの言葉が怖くて、私の心臓はバクンバクンと大きく波打つ。

「ハルナの兄貴みたいなもんかな。兄妹みたいに育ったんで」