「トオル君……。私、トオル君に、そんな風に思って貰える資格なんて……ない」

「資格って?」

「私、実は……あ……」

言葉に詰まってしまったとき、大声で私を呼ぶ声が車道の反対側からした。

「ハルナ!」

「かずにぃ……!」

どうして、ここに……。

雨脚が強くなる。

かずにぃがこっちに向かって走ってくる。

私は全身が震えた。