もうすぐ、駅だ。

ここで別れたら、もうトオル君には会えない。

ううん。違う。

もう逢うべきじゃないんだ。

そう、決心していた。

「じゃ、また明日」

駅に着くと、トオル君がいつもの言葉を私に掛ける。

「……ごめんなさい。明日も、明後日も、その次の日も、もうトオル君とは会えない……」