翌朝――――。

いつものように、制服を着て、

いつものように、髪をといて、

いつものように靴を履いて家を出た。

駅が見えてきた。

いつも通り、トオル君は私の乗る駅の次の駅から乗ってくるはず。

彼に別れを……言おう。

できるよね、ハルナ。

それだけのことをしてしまったんだもの。

かずにぃを受け入れてしまった自分が、いつものようにトオル君のそばにいるなんて出来ない。

もう……昨日とは違う……。

彼と一緒にいることが許されることじゃないことくらい、……分かるよね。

トオル君に、別れ……を……。

私は何度も、そう自分に言い聞かせた。