一瞬閉じるとかずにぃは、私を強く抱きしめる。

「藤枝ってヤツか?」

私は、黙って頷いた。

「オレよりも、そいつが、好き、か……」

かずにぃの声は途切れがちになって、それから黙り込んでしまった。