私はかずにぃの温かい腕の中から体を離して、話を切り出した。

「かずにぃ……。話したいことがあるの」

私は、すぅっと息を吸って、震えながら息を吐き出した。

「私、かずにぃとは、付き合えない」

分かっていたのか、かずにぃは表情一つ変えないで黙って私の言葉を待っていた。


「好きな……人が、いるの」