「正直、この状況はラッキーだし、出来ることなら、今すぐに、抱きたいとすら思う」

かずにぃは、軽く喉を詰まらせながら、咳払いをする。

「だけど、ただ、お前の気持ちがなければ、抱いたって虚しいだけだから」

かずにぃが私の目をじっと見つめる。

「ハルナはもう、オレのこと嫌いになった?」

私は頭を横に振る。

「オレが怖い?」

私はちょっと頭を縦に振った。

かずにぃは深いため息を一つつくと、黙ったまま私を抱きしめる腕に力を込めた。