突然抱きしめられた驚きで、ドライヤーから手を離してしまう。

ゴトン

熱風で熱くなっているドライヤーが、私の捻挫した方の右足の甲に勢い良く落ち、熱風が足に向かって噴き出す。

「いたっ!あつっ!」

「ハルナちゃん!」

藤枝君はすぐさま私を抱き上げると、バスルームの水で冷してくれた。