私は彼に取り残されたような、ちょっと淋しい思いがした。

私、魅力ないのかな……。

そんな考えに、自分自身でびっくりする。

なに?

何、考えたの?今。


私は頭を振るとベッドから立ち上がり、洗面台にいる藤枝君からドライヤーを奪い取る。

「藤枝君、私が乾かすからいいよ」