ふ、藤枝君?!

なに?

私が身構えていると、その手は私を通り過ぎて、その先へと伸びていく。

「どうせ聞くなら、音楽の方が楽しいよね」

藤枝君は、そう言いながら私の後ろにある音楽のチャンネルを回し始めた。

はぁ~。

抱きしめられるかと思った。