私はベッドの上で、じっとしていられなくなって、辺りをキョロキョロ見回していたら、ふと枕元に機械のような物があることに気が付いた。

「あれ?!これ、FMとかAMとかって書いてある。ラジオだよね?」

機械をあれこれいじっていると、街の雑踏音とか、駅のホームの音とか面白い音が聞こえてきた。

「すごい。でも、なんで、こんな音が入っているの?」

「アリバイ工作サウンド、じゃないかな」

背後から藤枝君の声がした。