僕はポケットからハンカチを取り出すと、サラの鼻を優しく拭った。

その瞬間、さっき二人で食べたストロベリーショートケーキの香りがふわっと広がる。

「サンキュ。トール」

それは一瞬のことだった。

サラの唇が優しく僕の唇に触れた。

「なっ?!えっ!!」

僕は驚きのあまりよろけて床にへたり込んでしまった。