「あなたは一体何を知りたかったんですか?

そして、何を知っているんですか?」

僕は精一杯考え得る質問をした。

だけど、彼の返事は僕の質問に対して答えてくれるものではなかった。

「君は『アリシア』を知ってるか?」

「『アリシア』?」

彼が再び上着の内ポケットに片手を忍ばせた時、面会に来たマミィがドアを開ける。