「さて、ここからが、問題の本題だ」

彼は確かに笑っている。

でも、何だろう。

この違和感は……。

ずっとそう思っていた。

その疑問が、今、解けた。

彼は一度も笑ってなんかいなかった。

ただの一度も、彼の目は……。

キンケイドはゆっくりと立ち上がると、今まで侮蔑を含んだ態度とは別人のような真摯な口調で僕に語り掛ける。

「君は一体、何者なんだ?どうして政府は君を、君達の存在を匿うんだ?」