その日の夢の中でも僕は男に追いかけられ、捕まる寸でのところで目が覚めた。

冷たい汗が額に滲んでいた。

ふと窓辺に目をやると夕日が差し込み始めていた。

「もうこんな時間……」

ふと、窓の際に立つ人影に気付いた。

「誰だ!!」

僕はベッドから跳ね起きて、黒い人影に向かって叫んだ。