飛行自体には問題がないので落ちて着いて下さいということ、そして、今起きた爆発音の原因の究明を急ぐとの内容だった。

僕達家族は互いに手を握り合い、励ましあった。

機体はダッチロールと呼ばれる飛行状態になり、僕達の不安と恐怖は限界に達していた。

何度かの衝撃があったものの飛行が安定飛行し始めた頃、

「お医者様がいたら名乗り出て欲しい」

とのアナウンスがあり、数人のスチュワーデスが通路を歩きながら乗客に呼び掛けていた。