週末のかずにぃとのドライブ中に、私は先日の藤枝君とのことを思い出して、ぼーっとしてしまってたみたい。



いっけない!


また、かずにぃの話、全然聞いてなかった……。



「ううん。何でもない。ちょっと、ぽけっとしてて……」

「この間から良くぼーっと考え込んでるみたいだけど……本当に大丈夫か?」

「うん。ごめんね」


かずにぃの顔に笑顔が戻る。


「これから行く『アンの家』ってとこは自然食が美味しい店らしい。期待してもいいぞ」


かずにぃは私の頭をポンポンと軽くと、優しい目で私を見つめる。

ところがしばらくくしてかずにぃが首を傾げ始める。



「あれ?っかしーなぁ。確か、この辺のはずなのにな」