夕食の間中、ハルナはオレから視線をそらしっぱなしだった。

ってか、オレも目線そらしマクリなんだけど。

「子供は早く寝ろよ」

2階に一緒に上がる時、オレはハルナのデコを指ではじいて、ヤツを子供扱いした。

こうすることで、辛うじて「兄」としての立場を保っていたのかもしれない。

オレはこの時、まだ気付いていなかった。

ハルナを女として意識し始めていたことを……。