「どうした?ハルナ?」

オレは北尾の目を気にしながら尋ねる。

「ちょっと、暑過ぎて、具合が悪くなって先に帰って来たの。

おばさんは、3時に人と会う約束があるから途中で別れて……。

私だけタクシーで帰ってきて、それで……」

「分かった。説明はもう良いから、とにかく横になれ!」

俺は急いでリビングの冷房をつけ、リビングのソファをベッドにした。

「そういことだから、北尾、悪いけど帰ってくれないか?」

北尾はじぃっとハルナに魅入っていたようだったが、オレはヤツの背を押して家から追い出した。