帰りのタクシーの中で、オフクロはハルナと楽しそうに話していた。

オレは助手席に座りながら、全神経がハルナの一言一言に向かっているのを感じた。

鈴のようにやわらかく響く心地良い声。

優しく語り掛けるような話し方に、オレは心が安らぐのを感じていた。

サナギが蝶に変わる。

本当にそんなことが現実にあるんだ……。



キレイになったなぁ……



口を突いて出そうになった言葉を慌てて飲み込む。