リョーコは缶ビールの蓋を開け、「ん!」と言って、ビールを差し出した。


「あのさ。言いたくなったら言わなくてもいいんだけどさぁ。ハルナちゃんと何かあった?」

「……」

「ハルナちゃん、泣いた目をしてたから気になって」

「……抱いた」

「え?」

「抱いたんだ」

「え?!遂にヤッちゃったの?!」

「いや、正確には未遂だけど」

「そーだったんだ。それで、か」