オレが北尾と話していると、にわかに辺りがざわついているのを感じた。

「ハルナちゃーーん!どこなの?」

え?!ハルナ?

オレは、その聞き覚えのある名前に反応した。

すると、ベンチの後ろがガサガサと揺れ、オレ達のベンチの裏から、小さな小学生位の女の子が出て来た。

そいつはオレと目が合うと、「しーっ」と、人差し指を立てた。