「何の訳があるんだよ!」

あのヤブめ。

勝手なこと言いやがって!

オレは拳に満身の力を込めてベンチを叩いた。

「何が訳だって?」

聞き覚えのある声にふと顔を上げた。

声の主は悪友の北尾だった。