「行かないか?」

「…………うん、行く」


かずにぃがほっとしたような表情を見せる。


なんだかいつものかずにぃと違う気がするのは気のせいかな……。


私は胸がざわめいて、かずにぃの視線から目を逸らすように頷く。


「オーケー。じゃ、土曜に。車、出すから」

「大丈夫かな。取ったばっかりなんだよね」

「大丈夫。まだ、一度しかぶつけてないから」

「やっぱ、やめとく!」

「大丈夫だって」


かずにぃは笑いながら、逃げ出そうとする私の首根っこを掴む。