オレは久し振りに、外に出てベンチに腰を下ろした。

木の隙間から風が流れてきて心地いい。


昨日監督と電話で話した。

「チームは順調に勝ち続けているよ。

だから、お前は治療に専念しろ」

きっと、オレがいなくてもチームは優勝するだろう。

安堵する反面、自分の不甲斐無さに対する怒りも込み上げてきた。