「ちょっとすみません。いいですか?」

藤枝君が人混みを掻き分け、泣いてる子に歩み寄る。


藤枝君がその子に幾つかの言葉を掛けると、急に泣くのを止め、顔を上げてしゃくりあげながら、藤枝君にどこかの言葉で話し始める。


すると、藤枝君はその子にニッコリ微笑むとひょいと肩に乗せて、肩車をして歩き始める。