「……ったく。こういうしんどい思いするのは、オレ1人で十分だって言ってんのに……。

バカだよな、お前は……」

カズトは、体を屈めると私の顔を覗き込み、

「ぷっ!しっかし、ひでぇ顔!」

と笑い、ハンカチを私に渡す。