「あっ!」

転びそうになった時、カズトが私をキャッチする。

「妊婦が何、走ってんだよ!アカンボに何かあったら……」

「呼んでるのに、待ってくれないからだもん!!」

私は精一杯、カズトを睨みつける。

「おれ一人で行く。お前は来るな」

「私も行く!」

カズトの腕をがっちり掴む。